アトレーS320G終了
組み付け
前回でVVTとタービンのシャフト潤滑用のオイルデリバリーパイプまでは外したので、今回はその後ろのフィルターマウントのOリングを交換します。上の画像の白のトレーのパーツですね。Oリングはゴムが弾力を失い、ガチガチになってて割れてしまいました💦 このエンジンは可変バルブ機構のシステムを導入した際に、油圧をかけるためにエンジンの外からオイルを引っ張ってきているため、どうしてもオイルラインを増設する必要に迫られて、タービン潤滑と一緒の取り出し口になったので前後に別れるパイプになったのだと思います。
フィルターのマウントを外した後、ブロック側の取り付け面を清掃します。
Oリング交換後にフィルターも付けておきます。これからデリバリーパイプの組み付けです。
そしてメインのタービン本体です。リビルドといっても、ほとんど新品です!唯一、付いていなかったのがタービンシャフトのハウジングの下部、潤滑用のオイルをオイルパンへ戻すリターンパイプのスタッドボルトだけがなくて、それは返却用のヤツから移植して使いました。同包のパーツはデリバリーパイプとそれに使うユニオンボルト、ガスケット類、至れり尽くせりでとても楽に作業ができました。
タービンを車両へ組み付けたものです。初めて見たときはめんどくさいな、と思いましたが、このモデルの前のS220Gアトレーで何台もやったので、特に難しいことはなく、すんなり作業も終わりました😅 ただ、このエンジンの弱点として、冷却の点で風の抜けが悪い、というのとオイルの潤滑の面でかなり問題があるかと思います。S220Gの初期モデルはかなりタービンがやられたみたいですが、デリバリーパイプにオイルを入れるユニオンボルトの穴が小さすぎてたいして距離も走ってないのにオイルがまわらなくなる、というトラブルが多かったです。それがリコールとなり、あの当時のダイハツのほとんどの軽自動車のツインカムエンジン、EF-VEとEF-DEが搭載されているエンジンは全てデリバリーパイプ交換でした。それと他のメーカーの1ボックスと比べると風の抜けが悪い!いろんなとこに水まわりの分岐がありますが、ジョイントがプラスチック製であったりとかで大変だったのを覚えてます。この320ではそういう点は改良されていますが、タペットカバーのすぐ前にタービンがマウントされているので、シートの下のエンジンルームはかなりの高温になって、その熱がたまりやすい、というわけです。エンジン本体はクセのない実用的なものですが、所有したらその熱によるトラブルとずっと付き合っていくわけなので、気合が必要かと思います😅 無事に試運転も終わり、クルマを親戚の工場へ戻すことができました。今回は写真が少なく、能書きが多かったですが、次回からは気をつけます😞 それではまた。